【体験談あり】40代で転職。資格を取っても意味ない?不毛な議論に終止符を。
なにか資格があったほうが有利なんじゃないかな?
どんな資格をとったらいいんだろう…。
資格なんか取らないほうがいいのかな?
そんな疑問に答えます。
●資格取得の目的と意味
●転職するのに資格よりも大事なこと
この記事を読むと資格取得をする意味や、資格を取らなくても転職には心配ないことがわかります。
その上で将来に向けてあなたが今からやるべき行動に集中できるようになります。
こんにちは。よたろーです。
今は研修講師を中心に国家資格キャリアコンサルタント、コーチなど、皆さん一人ひとりがイキイキワクワクと働ける世界を創ることを目指して仕事をしています。
私自身「国家資格キャリアコンサルタント」なんて資格を持っていたり、「ウェブ解析士」なんていう資格を持っていたりします。
だからといって資格を取ることを無理にすすめるわけではなく、冷静に、客観的に転職・就職と資格について考えていきます。
40代の転職。資格を取るのは意味ない?
資格よりも経験から得た学び
まずはじめにあなたはどんな資格を持っていますか?
私が転職活動をしていたときに持っていた資格はこちらです。
- 中型自動車第一種運転免許(8t限定)
ちゃんとした業務独占(*後述)の国家資格です。
まぁ、ただの普通運転免許なんですけどね。
歳が歳なもんで普通に持ってるだけで勝手に「中型」とか名前が変わっていっただけです。
ぶっちゃけこれだけで転職活動を乗り切ってきました。
他に日商簿記3級も持っていますが資格扱いされない(涙)のと、あとは資格と呼ぶには個人的にはすごい違和感があるんですがTOEIC990点という記録を持ってるだけでした。
国家資格のキャリアコンサルタントは今の仕事に就いてから取ったものです。
またウェブ解析士も今の仕事に就くことが決まっていましたが、ただで取れるチャンスがあったので取っただけです。
つまり転職活動中の自分は、
運転免許以外の資格なし
という状態でした。
転職活動中は外資とか海外志向もあったのでTOEICの点数は見られていたかもしれませんが、実際には外資系なら英語で面談という形になるので結論からしてあまり意味はないです。
そして今の仕事はまったく英語関係ない世界なのでTOEICは私の転職にはほとんど役に立たなかったといえます。
ちょっとした話しのネタになったくらいですね。
私のように特殊な資格を必要とされない仕事に就くのであれば資格は一切必要ありません。
資格がないとできない士業(弁護士、税理士、公認会計士、弁理士…)や、その他企業側から運転免許の取得が求められている、というケースを除いて資格はなくても大丈夫です。
それよりも採用する企業として知りたいのは、いったいあなたがどういう経験をしてきて、そこからなにを学び、それを今後その会社の発展のためにどう活かせそうか、ということです。
もっというなら、
あなたという人間そのもの
を理解することがまず重要なわけです。
本ブログ内の「40代の転職活動。転職サイトに登録したら、これを忘れるな!」という記事でもこのように書いています。
伝えなきゃいけないのは、
あなた、という人間そのもの。
です。
経歴はホンのごく一部、です。
ごく一部ですし、それが伝えるべきことではありません。
“それらの仕事をとおして、あなたがどんな役割で、どんな行動をとり、その行動を起こす背景には、あなたのどんな能力が発揮され、またどんな考え方、価値観、感情がその行動に影響を与えたのか…”
こういったことを伝える(以下略)
上記の記事は職務経歴書のことについて書いていますが、伝えなければならないことは職務経歴書だけでなく転職活動全般を通じて共通です。
ですから、仮にどんな資格を持っていたとしても、それはあなたという人間のほんの一部をとらえたものでしかありません。
この点をお忘れなく。
転職について大事なのは資格でもなくあなたそのもの。
であればまずあなたの持ち物を最大限に活かして「複業」に取り組むという手もあります。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
【転職したい?】40代会社員。まずは複業に「本気で」取り組もう! |
【体験談】なぜ人は資格に惹かれるのか 〜資格の魔力〜
そうはいっても資格、気になりますよね(笑)
正直に申告しますと、私も転職活動に並行して資格の勉強してました!
その資格とは…
USCPA
です。
US…?
USCPAとは、「U. S. Certified Public Accountant」の略で、日本語では「米国公認会計士」と訳されます。
なんでアメリカ?
なんで会計士?
と考えると100個くらい???がつきそうですが、私の浅はかな考えは以下のような感じでした。
ゆくゆく経営者になりたい!
↓
最近海外だとCFO*→CEOっていう流れが多い
(*Chief Financial Officer: 財務最高責任者)
↓
簿記3級はあるけど公認会計士とか絶対ムリ
↓
英語できるし、USCPAは公認会計士より簡単らしい
↓
じゃあUSCPA取ってCFO目指すのがいんじゃね?
いやー、ホント恥ずかしい。
恥ずかしすぎて涙がでます。
辰巳 衛 28歳@元商社マンCEO(Twitter: @maamorun)さんという方がUSCPAについて書かれているので引用します。
誤解を恐れず言いますが、USCPAは「覚悟がない人」は絶対受からない資格です。
「日本の公認会計士の1/3くらいの時間で合格できるから簡単だよ!」という人がたまにいますが
それは間違いです。しっかり勉強しないと普通に落ちます。
もうそのとおり。
“普通に落ちま”した。
それでも自分なりには毎日朝4時に起きて勉強してたんですけど…
ぜんぜん足りませんでした(涙)
今そこをふり返っても意味はないんですが、しっかり腹くくって投資しておくんだったな、と。
ケチって安いところにしちゃったんですよねぇ…。
もう一回トライするならぜったいアビタスだなぁ、と今でもときどき考えます。
USCPAを目指すならアビタス。
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USCPAでこりた私は転職のために資格を取る、という考えを捨てました。
(逃げた、ともいう…涙)
私はそう思いましたが、現実には私の友人や周囲の人たちを見てみると資格を持ってる人、取ろうとしている人いろいろです。
多いのはこのあたりですかねぇ。
- 宅地建物取引士
- 中小企業診断士
- 司法書士
- 行政書士
- FP技能士
- 全国通訳案内士
もちろん他にも数限りなく資格はあるんですが、持っている人が口をそろえていうのがこれ。
資格を持ってるだけじゃ仕事にならない
人が資格にひかれるのは、「それを持ってるだけでなにかいいことがある!」みたいな幻想とかあこがれなんじゃないかと。
ハリー・ポッターだってどんな魔法の杖を持っていようが、どんな高性能な魔法のほうきを持っていようが、ちゃんと訓練しないと使いこなせるようにはならないですよね。
それと同じことなんじゃないかなぁ。
資格を取る意味はない?生かすも殺すもあなた次第です。
じゃあ資格を取ることに意味はないのか?
という疑問がわいてくると思いますが、いかがでしょう。
すぐ上にも書きましたが、実際に資格を持っている人ですら「持っているだけじゃダメ」ということをいっています。
それから資格を取ったとしても、それは確かにあなたの一定の能力の証明ではありますが、資格を取った瞬間になにか別の能力が身についた、ということではないわけです。
運転免許を例に取ってみましょうか。
- 持っているだけでは仕事にならない → なりません
- 持っていることは能力の証明である → 車を運転していい、ということのお墨付きではあります
- 免許をもっていること=運転ができる → できる、のレベルはまちまち。ペーパードライバーという言葉もあるし、鍛錬してなければ能力は著しく損なわれていく
要するに資格を取っただけであなたにバラ色の人生が訪れる、なんてことはないのです。
資格取得の目的と意味
資格を取るのはなんのため?
資格を取ることが悪いといいたいわけではないんです。
あなたがその資格を取ろうとしているのはなんのためですか?
目的ははっきりしていますか?
先ほども書きましたが、資格=能力の証明ではないわけです。
例えばあなたが簿記1級を取ったとします。
でもキャリアとしてはずーっと営業一筋20年とかだったとして。
採用する側の立場から考えてみてみたらいかがでしょう?
- 営業一筋20年。最近簿記1級とったけど実務経験ゼロ
- 経理一筋18年。簿記は2級しか持ってないけど中小から大企業まで経理の裏の裏の裏まで知ってます
という二人の候補者を経理担当として採用するとして、あなただったらどちらを採用したいですか?
なるほど。
そのとおりです!
てことはですよ、今の答えだと資格、ぜんぜん関係なくないですか?
つまり資格「だけ」が転職活動において決め手になる可能性は限りなく低いということです。
資格を取るのはいいけど、それで転職の決め手にはならない。
資格を取ることを目的にしない、ということは押さえておきましょう。
資格の種類と持つ意味
資格とひとくちにいっても実はいろいろあります。
簡単にその種類と意味をいったん整理しておきましょう。
まずは資格の種類。3種類です。
- 国家資格 … 国家資格とは、法律に基づいて国や国から委託を受けた機関が実施する資格です。有資格者は、知識や技術が一定水準以上に達していることを国によって認定されます。
- 公的資格 … 公的資格とは、国家資格と民間資格の中間に位置付けられる資格で、民間団体や公益法人が実施し文部科学省や経済産業省などの官庁や大臣が認定する資格です。
- 民間資格 … 民間資格とは、民間団体や企業が、独自の審査基準を設けて任意で認定する資格。(中略)しかしながら民間資格は法律によって制度化されていないので、資格の有効度などの言葉を巧みに利用した商法も数多く存在しますので注意しましょう。
出典:「資格の王道」から引用
この3つの分類はわかりやすいですね。
代表的なものはこんな感じでしょうか。数限りなくあるのでほんの一部。
- 国家資格 … 運転免許証、弁護士資格、公認会計士、行政書士、中小企業診断士…
- 公的資格 … 秘書検定、簿記検定、珠算検定、漢字検定…
- 民間資格 … 情報処理技能検定、IBMプロフェッショナル資格認定、TOEIC、TOEFL、英語検定(英検)
ちなみに私が持っている普通運転免許、キャリアコンサルタントは国家資格、簿記は公的資格、TOEIC、ウェブ解析士は民間資格ですね。
そして国家資格は4種類に分類されます。
○ 国家資格の分類
1 国家資格は、法律で設けられている規制の種類により、次のように分類できる。
A) 業務独占資格: 弁護士、公認会計士、司法書士のように、有資格者以外が携わることを禁じられている業務を独占的に行うことができる資格。
B) 名称独占資格: 栄養士、保育士など、有資格者以外はその名称を名乗ることを認められていない資格。
C) 設置義務資格: 特定の事業を行う際に法律で設置が義務づけられている資格。
D) 技能検定: 業務知識や技能などを評価するもの。注: 本資料は「資格の王道HPサイト」、「社団法人金融財政事情研究会HPサイト」等の情報を基に作成したものである。
出典:文科省ホームページ「国家資格の概要について」より。強調は引用者による
強調したところを見ていただけばだいたいわかると思いますが、ひとことでいうとこんな感じ。
- 業務独占資格 → 資格を持ってる人だけがやっていい。例)自動車免許、弁護士、税理士、医師、等
- 名称独占資格 → その名前を名乗るのには資格が必要。例)中小企業診断士、キャリアコンサルタント、ファイナンシャル・プランニング技能士
- 設置義務資格 → 必置資格とも。その事務所なり職場に何人以上かいないといけない。例)宅地建物取引主任者
3番目の設置義務資格は事務所とか店とかの場として見たときなので、個人の資格という意味では業務独占と名称独占に大きくわけられると思っていいです。
こうやって見るとどうでしょう。
1番にあげた業務独占資格、これは持っていないとその仕事ができないということなので、もしあなたがその仕事に就きたいということであれば絶対に取っておかないといけない資格ですね。
では名称独占資格はどうでしょうか。
中小企業診断士とは名乗れなくても、経営コンサルタントとして中小企業(に限らず)の経営のお手伝いはできます。
キャリアコンサルタントと名乗れなくても、キャリアカウンセラーとかキャリアアドバイザーとかの肩書でキャリア形成のお手伝いは可能です。
●(1〜3)級ファイナンシャル・プランニング技能士とは名乗れなくても、ファイナンシャル・プランナーと名乗れます。そのうえでお客様のファイナンシャル・プランニングをお手伝いをすることはまったく問題ありません。
ここまでをまとめてみますと、業務独占資格はその仕事をするなら絶対必要。
名称独占資格はどうしてもその名称が名乗りたいなら絶対必要。
ただいずれの場合でも、資格を持っていること=仕事がもらえること、ではありません。
資格を取る意味とは
資格を取るのは意味ないのか?
そんなふうに感じられているかもしれませんね。
私は資格を取ることに意味がないとは思っていません。必ずしも。
ここまでずっと「資格を取っただけであなたにバラ色の人生が訪れる、なんてことはない」とか「資格を取るのはいいけど、それで転職の決め手にはならない」とかいってきといて何やねん?!という感じかもしれませんね。
確かにそういいましたが、同時に「資格を取ることを目的にしない」ということもお伝えしてきました。
私は資格を取る意味は以下のようなものがあると思い、3つに整理してみました。
1.自分の自信につながる
今まで自分ができなかったことができるようになる。
自分の知らなかった知識を得られる。
そしてそれらが「認定」という形で認めてもらえる。
頑張って新しいことを成し遂げた、というのはいちばん自分が成長を感じられる機会なんじゃないでしょうか。
最近だといろいろな検定が流行っていたりしますよね。
自分は好きでずっとやってきただけ、というものでも何かマッチする検定があって、そこで自分の知識なり技能なりが認められたりするのは嬉しいと思いません?
2.周りから認めてもらえる
1の裏がえしでもありますけど、「定年力検定持ってます」とか「姿勢検定持ってます」とか(両方ともどんなものかビタイチ知りません)って、人との話しの話題作りにもなりますし、面白い人だな、って思ってもらえたり、記憶に残ったりしやすいですよね。
「〇〇さん?あー、あの『姿勢検定』の人ね!」
とかね。
3.視野視界が広がる
個人的にはこれがいちばん大事なんじゃないかと思いますが、新しいことを学ぶのって、当然ですが知らなかったことを知る、つまり知らない世界に触れるということですよね。
今まで自分の頭の中になかった知識の体系がインプットされるわけで、それって最初は理解できないことの連続かもしれません。
正直つらいことも多いでしょう。
このままやっていけるのか、そんな不安にかられることも少なくないかもしれません。
ですがいちばんつらいのは出だしだと思います。
あとは徐々に言葉に慣れ、知識が積み上がっていくことで、いつしか自分の頭の中に新たな知識の体系ができあがっていきます。
そうすると、あなたがもともと持っていた知識や経験と結びついて、あなただけの独自の知識体系が作り上げられます。
単に新しい知識を得るだけではなくて、もともと持っていたものも新たな観点で磨き上げられて深みを増していくことでしょう。
これこそが資格を取る、というか正確にいうと資格を取ろうと新たなチャレンジをする、というプロセスで得られる意味だ、ということができるでしょう。
おまけ:個人的に役に立った資格
簿記3級 … 簿記の資格として履歴書に書いて相手にしてもらえるのは一般的には2級以上です。3級は主に個人事業を扱うのですが、大筋の簿記の仕組みは大きい会社だろうが小さい会社であろうが変わりません。転職活動をするずっと前、普通に会社員として働いているとき、しかも経理とはまったく関係ない営業担当のときに取りました。目からウロコでしたね。会社の数字の見方が変わりました。マジおすすめ。
ウェブ解析士 … これは前職時代に会社が支援してくれて無料で取れる機会があったので、とりあえず取っておこうという軽い気持ちで取りました。民間資格ですし、とってもなんの権威もありませんが、グーグルアナリティクスとか見たときに意味が少しだけわかりやすくなります。ただ私のような機会がなくて、自分でその程度のこと勉強できるわ、という気力があればわざわざ取る必要はないかな、と思います。
FP3級 … 正式名称は3級ファイナンシャル・プランニング技能士。こちらは正確にいうとまだ取っていません。今勉強中です。(2021年5月に無事取得しました!)
今はキャリアカウンセリングの仕事で同時にFP的な観点が求められることが多いので知っておかないと、という必要性はありますが、知識があれば別に資格は必要ありません。
簿記3級と同じで、まとまって人生のお金に関すること(保険、税金、住宅ローン、投資、等)を知っておくことは自分の人生にとって得になることはあっても損になることは絶対にない、といい切れるので勉強しています。
取得のプロセスについて詳しくは下記の記事をお読みください。
独学でゼロからFP3級に挑戦。たった2ヵ月20時間で合格したオススメ勉強法。 |
上記はあくまで私個人の感想です。
別に役に立つ立たないだけでなく、自分の興味ありそうな資格を探してみるのも楽しいかもしれませんね。
あとは資格といえば生涯学習のユーキャンですかね。
こちらはさらにいろいろな資格があるのでぜひ調べてみてはいかがでしょう。
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まとめ:転職において資格よりも大事なこと
「資格はあくまで結果」
ひとことでいうとそういうことかな、と。
もちろんこれまでお伝えしてきたように、資格そのものに価値があったり必要性があるものも少なからずあります。
また有名な資格だからといって、それだけでバラ色の人生が約束される、そんなこともありません。
それを理解した上で、資格を取ろうとすることを否定はしません。
あなたにいちばん大切にしていただきたいなと思うのはこちらです。
学び続けること、努力すること
そして
新たなチャレンジに向けて行動すること
資格が取れたらうれしい。
でも取れなくたっていいじゃないですか。
その努力する過程で頭に汗をかいたことは決してムダにはならない。
私はそう信じています。
ちょっと気になるな、なんて軽い気持ちでトライしてみてはいかがでしょうか。
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最後の最後になりますが、資格ではなくあくまでも自分自身で勝負!
というあなたに。
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またライフシフトラボについては以下の記事で詳しく説明していますので、ぜひお読みください。
【転職したい?】40代会社員。まずは複業に「本気で」取り組もう! |
本日は以上です。