人生に迷ったときに読みたい一冊。キャリアコンサルタントおすすめキャリアの本。
ズバリそんな迷いにお答えする本を一冊、紹介します。
私自身がその昔に、
と、思って転職を考えていたときに、出会った本です。
キャリアコンサルタントになった今も、自信をもっておすすめできる一冊です。
●キャリアとは人生そのもの
●プランド・ハップンスタンス=計画された偶発性
●クランボルツが教えてくれたこと
こんにちは。よたろーです。
私は研修講師、国家資格キャリアコンサルタント、コーチ、等々として活動しながら、皆さんの迷いや「変わりたい」のお手伝いをしています。
今日ご紹介する本は、私にとって
「人生変えるきっかけになった一冊」
と呼んでも過言ではないと思っています。
その一冊がこちら、「その幸運は偶然ではないんです!」というキャリアに関する本です。
「キャリア」との出会い
私に「その幸運は偶然ではないんです!」をおすすめしてくれたのは、当時勤めていた会社の元上司でした。
そのときにはもう上司部下の関係ではなかったんですけど、その人はキャリアコンサルタントの資格を持っていて、どこからか私の「辞めたい」を聞きつけてきて、話しを聞いてくれました。
当時は「キャリア」という言葉はもちろん聞いたこともありましたし、単語としての意味は知っていました。
ただ「キャリアについて考える」ということはまったく考えたことがなかった。
そういう意味では「キャリア」のことは知らなかった、といえますね。
この「その幸運は偶然ではないんです!」が私と「キャリア理論」との初めての出会いでした。
そんな一冊を今日、私があなたに自信をもっておすすめしています。
この本自体がどこまで私のその後の行動に影響を与え、人生を変えたのかわかりませんが、ふりかえってみると、この本を思い出すことが多いです。
そういう意味でいうと、キャリアコンサルタントだった元上司から私にすすめられ、その後転職し、キャリアコンサルタントになった私自身もおすすめしたい一冊です。
本の内容については後ほど、あらためて紹介していきますが、まずお伝えしたいのは本の内容というよりも、なぜこの本がそれだけおすすめなのか。
つまり、
あなたの人生にどれだけ役に立つか
というところからお伝えしていくのがよいかな、と。
キャリアとは、人生そのもの
ところで「キャリア」っていうとなにを思います?
- キャリアアップ
- キャリアプラン
- キャリアウーマン(今どき使いませんね)
- キャリアチェンジ
- キャリア/ノンキャリア
- 携帯キャリア
…
くらいですかねぇ、他に思いつきます?
ひょっとすると、あまり一般的な言葉じゃないかもしれませんね。
上の例でいくと、携帯キャリアはまぁ置いておいて、その他は共通している(と強いていうなら)のは、「仕事」に関係している、ていうくらいでしょうか。
要は概念としてはそのくらいあいまい、というかざっくりしている、というか幅が広いというか、そんな感じでしょうか。
「キャリア」にはいろんな研究者がいて、いろんな定義があるんですが、日本では厚生労働省も定義を定めています。
こんな感じ。
キャリアとは
「キャリア」とは、一般に「経歴」、「経験」、「発展」さらには、「関連した職務の連鎖」等と表現され、時間的持続性ないし継続性を持った概念として捉えられる。
(引用)平成14年7月、厚生労働省「キャリア形成を支援する労働市場政策研究会」報告書
なんかわかりづらいですが、ポイントはここよ、ってお伝えすることが多いですね。キャリア研修の場とかクライアントさんには。
それは、「時間的持続性ないし継続性」という点。
どこか一点をとらえた、ということではなくて時間軸がある、ってことです。
もともとキャリアという言葉は、見てのとおり外来語でして、英語の「career」が語源です。そこから詳しい話しは割愛しますが、要は「轍(わだち)」ということです。
轍ですから、きたところがあって、行く先があって、まっすぐ進んだり、右に左にグニャグニャ進んだり…、でも時間的な経過なのであとに戻ることはないですよね。方向転換はあっても。
つまり、キャリアとは、人生そのものである。
そういっても過言ではないと思います。
(主に職業人生ですが完全に公私は切り離せないですよね)
過言ではない、というか私はそういう思いで「キャリア」をとらえています。
キャリアが人生そのものなのであれば、いろんなことが起こりますし、様々な転機が訪れますよね。
入社から昇進・昇格、異動、転勤、出向、産休・育休、転職…
いってみれば一つ一つがキャリア上の転機なわけです。
そういうのをキャリア理論ではトランジションといいまして、それにどう対処して、どう乗り越えるか、というのがキャリア形成においてひとつの重要な課題になります。
この話しは今日はメインではないので割愛します。
トランジションだけで過去いろんな人がいろんなことをいっているのでそれだけで一冊の本になっちゃうくらいだから。
で、まぁ話しをもとに戻すと、私にも転機が訪れたわけでして、それが冒頭でもご紹介しました、
「もう会社辞めてー」
てなやつです。
なんでそう思ったか、というのは長くなるんでここでは割愛しますけど(プロフィールに書いたかな?)、ひとことでいうならもう当時の会社の中で限界を感じてた、てことでしょうね。
で、まずひとつのことを決めよう、と思いました。
キャリアの転機:「辞める」を「決める」
それが、
「辞める」ことを決める
どういうことかというと、次の就職先どうする、とか子供の学校どうする、とか家のローンとか、親の介護とかとかとか…
そういうのを考えず、まず辞める、と。
後のことはそれからだ、と。
どうしてそう思ったか、というと、自分が将来ふりかえって、そのときのことを思い出して、
「あのとき辞めよう、と思ったけど結局辞めなかったなぁ…」
と。
そんな思いだけは絶対したくない!
これが一番イヤだなと思って、決心しました。
そうすると不思議なもので、それまでと世の中の見え方が変わりました。仕事の進め方、人付き合いの仕方、時間の使い方…。
例をひとつだけあげると、今まで一日かけていたような仕事が午前中で終わっちゃう、とか。
まぁどんだけお前能力低いんだよ、って感じもしますが、そのとき思ってたのは「もう辞めるんだし、だったらこの仕事はもうすぐやらなくなるし、自分の先のキャリアには役に立たない時間の使い方だなぁ。じゃあ時間かけるのもったいないよね」
ということでした。
仕事の質、別にアウトプットに手を抜くとか、やらなければならないことをやらない、とかはしてません。
意識が変わった、そして行動が変わった
それだけのことでしたね。
この辺のお話しも別の機会に詳しくしたいと思いますが、そんな辞めることを決めて日々を送り始めて間もないある日。
元上司から突然メールがきて、
ちょっと話さないか
とのお誘い。
別にその当時一緒に仕事をしていたわけでもなかったので、ピンときました。
コイツ、知ってるな。私の辞める、計画を。
と。
プランド・ハップンスタンス*=計画された偶発性
*日本では「プランド・ハップンスタンス」と表記されることが多いようです。個人的には違和感があるので以降「プランドハプンスタンス」という表記で統一します。
プランドハプンスタンス理論と出会う
で、まぁ程なくお話しすることになったんですけど、こんな感じのやり取りがありまして…
要はプランドハプンスタンス理論をわかりやすく説明した本なんですけど、面白かったのがクランボルツ自身がキャリアコンサルタントと出会い、キャリアの相談をしているうちに、
キャリアコンサルタントって素晴らしい!
自分もこんな風に人の役に立つ仕事がしたい!!
てなって、キャリアの道にキャリアを進め、そしたら大家になっちゃいました、なんていう流れ。
それを読みながら、私も、
キャリアコンサルタントっていいかもな…
なんて思ってました。
もともとクランボルツを紹介してくれた元上司も、そしてまた別の先輩もキャリアコンサルタントの資格を持っていた、という影響もあるかもしれません。
結局めぐりめぐって今はキャリアコンサルタントにもなりました。当時から目指していたわけではありません。
そしてキャリアの研修もやっています。
その中で一番個人的に思い入れがあって、力が入るのが、この「プランドハプンスタンス理論」を紹介するときなんですよね(笑)
自分でも熱がこもってるのがわかります。
私が経験した「プランドハプンスタンス」
プランドハプンスタンスは、計画された偶発性、と訳されます。
「計画性」と「偶発性」って矛盾する概念ですよね?
正反対、といってもいいんじゃないかと。
それがこの理論をキャッチーにしているのかもしれませんが、それだけじゃなくて、なんか自分の経験をあとからふりかえると、
まさにプランドハプンスタンス!!
と思えることが山のようにあって、すごく納得性高いですし、キャリアを考える、というか切り拓く上ではすごく重要な考え方だな、と思ってます。
考え方、というよりも行動規範、とでもいったほうがいいくらいですね。
偶発的なこと、偶然、って計画して起こせることじゃないよね、って思いますよね。
クランボルツがいっているのはそういうことではなくて、偶発的なできごとを活かすには計画的に行動していないといけない、とか、計画を立ててそれに向けて行動している人にはチャンスが偶然めぐってくる。
ひとことでいえば、
大切なのは行動すること
なんだよ、それ!?
って思われるかもしれませんが、要はそういうことなんだなぁと。
私の場合だと、上のほうでも一度書きましたが、以前勤めていた会社を、「辞める」ということをまず決めました。
そして、
退職の申請を出そうと思っていたその日に、会社が早期退職パッケージの導入を発表!
会社史上初、そして申込期限はわずか1か月。
私はもう辞めよう、という状況だったので迷わず翌日に提出しました。全社で一番だったようです(笑)
その後、同僚や先輩、何人もから同じような言葉を聞きました。
「自分も考えてたんだけどさぁ、踏みきれなかったんだよなぁ…」
確かにそのとおりなんですけど、この言葉を聞いて私がその度思い出していたのが、まさにプランドハプンスタンスなんですね。
私の場合は、「辞める」という計画をもとに行動していたところ、偶然この機会がめぐってきた、ということですね。
仮に「辞める」という決心をしていなくて、「辞める前提で就職活動をして、見つかったら辞めよう」という決め方(というかこれは決めてるとはいえませんね)だったとしたらどうでしょう?
おそらくこのタイミングで退職の申請には踏みきれなかったんじゃないかと思います。
ましてや何の準備もしていない状態ではとうてい無理なんだろうと想像できます。
辞める、って家族に相談したこともないし、転職なんて考えたこともない、そんな状況で1か月以内に辞める、という結論を出すのは不可能に近いですよね。
私の場合は非常にラッキーだったんだな、と。
これにつきます。
まとめ:クランボルツが教えてくれたこと
つまり、プランドハプンスタンス理論は、ひとことでいうと、
運をモノにするには行動し続けること。
そして思い切って飛び込むこと。
「偶然を大事に、チャレンジしろ!」
これがクランボルツが私に与えてくれたこと。
そして本日、私があなたにお伝えしたかったことです。
よかったらぜひ読んでみてください。